廃れ酒:代々木会館跡地
新宿での飲酒の後、せっかくなので代々木会館の跡地も見ていくことにした。
新宿でお酒を二本購入していたため、準備も万端である。
代々木会館
東京都道414号四谷角筈線とJR東日本代々木駅に挟まれた区画にある、長辺15m、短辺5m、奥行24mの台形状の敷地に建てられた建物である。1945年4月13日のB-29による東京大空襲で代々木駅前は焼け野原となった。第二次世界大戦後の復興で代々木駅前には間口一間半(約2.7m)のバラックが建ち並んだが、1964年東京オリンピック開催に伴い道路拡張が行われる事となり、バラックの移転先として代々木会館が建設され、主な店舗が入居した。
その外観から「代々木の九龍城」「東京の九龍城砦」「魔窟」とも呼ばれており、居酒屋、中国書籍専門店、立ち食い寿司屋などが入居していた。2階に飲食店街が作られたほか、パチンコ店、雀荘、ビリヤード場なども入居し、それらの店舗が退去した後も看板は残されていた。
(略)
代々木駅前の一等地にあり、2000年代初頭から再開発によるビル建て替えの話が持ち上がるが、区分所有が42筆にも及ぶなど権利関係の複雑さから何度も頓挫していた。その権利関係が解消されて地上げが完了し、2019年8月1日から2020年1月30日にかけて解体工事が行われた。(画像含め、wikipediaより)
とのことである。
西新宿五丁目から大江戸線に乗り、代々木駅で下車、交差点方向へと歩いていくと、右手にがらんとした区画が見える。
跡形もなくなってしまっている。後方のドコモタワーが映える。
以前代々木に通っていた時代があったが、当時は代々木会館を気に止めることもなかった。「なんとなく視界に入る古い建物」程度の認識しかなかった。
しかしながら、解体されたとわかると、急に惜しい気持ちになってしまうものである。
そんな気持ちを抱えながら開栓した。
宝焼酎の緑茶割りの硬派な見た目。普通の缶のお茶を飲んでいるようにしか見えないので、こんな人の行き交う中で飲んでも何も恥ずかしくない。ありがとう。
それに、すでに新宿で飲酒しているため、衆人環視のもとで飲酒することへの心理的障壁もだいぶ下がっている。
飲酒が飲酒を呼ぶとはまさにこのこと。酒が進む進む。
さっさと飲み終わり、帰ろうとJRの駅へと向かったところだった。
ふと振り返ると、交差点の向こう側に古びた「代々木ゼミナール」の文字。
この代々木でまだやり残したことがあるような気がする。
私は交差点を渡り、駅と反対方向に歩き始めた。
誰も見ていないと思うが
つづく。
ということで、今回飲んだのは
苦味と渋みを効かせた緑茶の味がしっかりと感じられる味わいが特徴です。(ファミリーマートのホームページより)
とのことである。