廃れ酒:旧下谷小学校
日曜日のせいかコロナのせいか、東上野はひっそりとしていた。
暇があれば上野で遊び「上野は俺たち街だ」などと言っていた時期もあったが、東上野にくることはほとんどなかったため、その静けさに少し驚いた。
コンビニで酒とおつまみを買う。
今回は小学校に行くので、小学生の頃よく食べていたポークフランクをおつまみとして購入。
当時は、買ったポークフランクを店内でそのまま食べてしまう(もちろん、イートインスペースなどではない)ような尖った子供であった。
パチンコメーカーが立ち並ぶ街を抜け、大通りを渡るとすぐに異質な建物が見えてきた。
旧下谷小学校
昭和3年 北稲荷町に鉄筋コンクリート3階建ての新校舎落成。
昭和16年 東京市下谷桜岡国民学校と改称。
昭和19年 学童疎開を福島県東山温泉と高田町に行う。
昭和20年 戦災にも焼け残る。
昭和22年 台東区立下谷桜岡小学校 →台東区立下谷小学校と改称。
平成2年 閉校式挙行。114年の歴史を閉じる。
(上野小学校ホームページより)
とのことである。
旧下谷小学校は廃校ではあるものの、廃墟ではなく、現在も倉庫や災害時の避難所として使用されている。目の前も普通の駐車場である。
グラウンドにも、巡回パトカーや地震体験車などが駐車されており、人の出入りもある様子。
台東区のホームページにもきちんと旧下谷小学校の活用について情報が掲載されている。
このような、歴史的な建物の保存・活用はとてもいいことのように思う。
都会の小学校らしいグラウンドである。校舎にはツタが絡まっている。
玄関には何やらモダンな装飾がされている。
こちらは体育館だったとのこと。
ひっそりとしているものの、ぱらぱらと人が行き交うため、ここで飲酒するのは相当目立つ。
前々回、前回のように座る場所もなく、ガードレールに腰かけるしかない。
悪いことをしているわけではないが、警察官の出入りもある様子。
少しドキドキしながら開栓。なんと言い表したらいいか、この一本を飲み切ったら自分の中の何かがレベルアップするような気持ちを抱きつつ飲酒。
ポイ捨て禁止の張り紙がやたら貼り付けられていた。
ちょうどコーヒーの缶が落ちていたので、拾ってゴミ箱へ。自分も丸くなったと思いながら、徳を積んだような気分になる。おそらく何かがレベルアップした模様。
ちょうどその時、目の前の駐車していた車の持ち主がタバコをポイ捨てしていた。
同行者も特段それを注意するわけでもない。
こういう人は、どう始末をつけるかを考えないままタバコに火をつけるのだろう。
彼の所業に比べたら、路上で酒を飲むくらい、きちんと始末さえつければ、なんと高尚なことか。
と一瞬思ったのだが、高尚なわけあるか、と思い直してしょんぼり帰宅した。
上野と言うことで下町っぽく
焼酎ハイボール レモン
チューハイは昭和20年代後半の東京下町の大衆酒場で”焼酎ハーボール(酎ハイ)”として生まれたと言われています。タカラ「焼酎ハイボール」は、その元祖チューハイの味わいを追求した、キレ味爽快な辛口チューハイです。(缶の裏より)
とのことである。
やはり史跡。