なんかないのか

やることがなくてなんかないのかといつも喚いているおじさんの記

廃れ酒:旧小松川閘門

家の中で酒を飲むのも飽きてしまった。

 

どうしたものかと思って外のベンチで数回酒を飲んでみたものの味気ない。

そんな時に心霊スポットで酒を飲むドラマをやっていて、羨ましく思ったのである。

ああ、こういうことがしたい。

何かこれに近しいことはないかと考えたが、昔から廃墟の写真なんかを見るのが好きだったので「そうだ、廃墟で酒を飲もう」と思い至ったのである。

これ幸いとばかりに「都内 廃墟」で検索してみる。

 

小松川閘門

 

近所ではないか。

 

早速、以下をルールとして廃墟で酒を飲んでみることにした。

・人に迷惑をかけない。

・飲むのは一杯だけ。おつまみも一つまで。

・飲んだらさっさと帰る。

 

小松川閘門

小松川閘門は荒川と中川の両放水路開削により水位調整を図るため、昭和5年に完成しました。現在は水上交通の衰退により廃止され、小松川公園内に保存されています。
荒川ロックゲート(閘門)は荒川と旧中川の最大で3.1メートル異なる水位を調節するために平成17年に完成しました。震災時の支援活動を想定してつくられており、阪神淡路大震災クラスの地震があっても、速やかな航行が可能です。(江戸川区ホームページより)

とのことである。

 

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公園の中にある。

 

到着してすぐに察した。

 

これは廃墟ではない。紛れもない史跡である。

 

家族づれでいっぱいではないか。

なんならここはバドミントンコートなのかと思ってしまうくらいシャトルが乱舞している。

 

こんなところで一人で酒を飲むなんて頭のおかしいやつと思われるだろうか、などと余計なことを考えていたが、せっかく来たし飲まねばもったいない。

飲酒とバドミントン、一体何が違うというのか。同じではないか。

ベンチに座って閘門を眺めながら何事もなかったように開栓する。

 

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門の上に生えたすすきがいい味を出している。

閘門とは水位の異なる二つの水面を調節して船を通行させる特殊な水門のことらしい。

今ほど交通が発達しておらず、水上で物資の輸送を頻繁に行っていたその昔は重要な建造物だったに違いない。

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アルコールが入ったせいか、子供たちの騒ぐ声もなんだか心地よく感じられる。

最近暖かくなってきたし気持ちがいい。

 

あっという間に一杯飲んでしまったので、さっさと帰ることにした。

 

廃墟というには賑やかで、大切にされていた。

「廃墟で酒を飲む」というのとは少し違ったかもしれないが、廃れた建造物であることには違いない。名付けるならば、廃れ酒と言ったところか。

今後も機会と元気がある時にやってみようと思う。

 

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飲んだのは

COEDO 瑠璃

クリアな黄金色と白く柔らかな泡のコントラスト、さわやかな飲み口が特徴のプレミアムピルスナービール。軽やかな口当たりながらも、深みある味わいとホップの香味苦味のバランスをとった上質の大人の楽しみ。飽きがこず、どんなお食事にも合うビールです。その透明感溢れる特徴にちなんで「瑠璃 -Ruri-」と名付けられました。(ホームページより)

とのことである。

 

googleさんも史跡と仰っている。

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